ガイドが中国語案内の女学生インターン?個性豊かな旅の同志らとトラブルも乗り切る
今年のゴールデンウィーク連休に3泊4日で訪朝されたお客さまの旅の感想です。日本のゴールデンウィーク連休は、中国のメーデー連休とも重なります。また朝鮮でもメーデーを祝うので5月1日メーデーには平壌でイベントへ参加されています。
中国はメーデー連休前だったので出発地の丹東駅が大混雑で、待ち合わせる人を探すのに一苦労することから旅が始まりました(今後のためにも案内カードを持つなど、ひと目で分かるような目印や具体的な場所を指定するなど工夫ください)。
丹東を出発して鉄橋を渡り新義州へ到着後の入国審査でも事前に聞いていなかった団体名簿提出を求められるなど一悶着がありましたが、国際列車の中は比較的に自由にウロウロでき、他の北朝鮮人や外国人旅行客と接することができた不思議な空間です。
午後7時に平壌駅に到着。今回、我々のガイドは、日本語が流暢な男性と日本語が話せない観光系学科という中国語ガイドのインターン女子学生という組み合わせ。忙しくてガイド不足だったのでしょうか?
女学生ガイドとの意思疎通はスマホの翻訳ソフトを使ったり、何よりも今回一緒に旅したグループメンバーが個性豊かで面白い人が多く、中国語がペラペラな人や韓国語が達者な人もいて、中国語や韓国語(朝鮮語?)で女学生ガイドと話し、それを他の人へ日本語で説明するなどしてコミュニケーションしてました。
今回、宿泊先ホテルは、高麗ホテルです。1階奥にネオン輝く大きなホテルの模型が。昨年、この模型を泥酔して破壊した日本人大学生がいたので最近まで日本人は高麗ホテルへの宿泊が禁止されていたとガイドから説明を受けました。我々はラッキーだったのかもしれません。
チェックイン、夕食後はガイドさんと今回の旅の打ち合わせをしました。
翌5月1日はメーデーだったので、運動会のようなメーデーへイベントへ参加し、綱引きをしたり、北朝鮮の人たちと触れ合ったりできました。北朝鮮ナショナルチームが着るようなジャージもゲットし疲れも忘れテンションは上がっていきます。
問題は、開城や板門店のような観光地で、中国人団体客が大勢いました。多いだけならいいのですが、ガイドの指示に従わず、好き勝手に行動するためか移動が遅く、先へ進まない。観光施設も大混雑で、ガイドや案内軍人さんがブチ切れていました。
その影響で、私たちの予定も大幅に遅れ、午後からの平壌観光の一部がなくなってしまったのが残念です。
日本語が全く話せず当初は妙な距離感があった女学生ガイドですが、旅行が進むに連れてメンバーの語学力のおかげもあり打ち解けていきました。
当初、少年文化宮で子供たちに渡そうと持ち込んだ円形の棒付きペロペロキャンディを女学生ガイドへあげると、生まれて初めて舐めたらしく、すごく喜んでいる姿が印象に残ります。観光地で会う他の同じような女学生ガイドにもあげると屈託ない笑顔で喜んでいました。甘いお菓子は、どこの国でも皆んな好きなんだと思います。
そんなキャンディの魔力もあり最終日には女学生ガイドとツーショットで写真を撮ったりと初日は別人のような感じになって、これも北朝鮮旅行の魅力なんでしょうね。
今回、私たちのグループには親子で参加している人がいて、娘さんはなんと高校3年生!自分の意思で北朝鮮へ行ってみたいと参加したそうです。
学校の課題のK-POPダンスをホテル客室で(ガイドの許可を得て)練習したり、帰りの車内でも数学の宿題をやっていました。
同じコリアツアーズ手配の別グループだった男性らとは、初日の丹東駅、車内、ホテルや観光地でも度々遭遇したのですが、帰りも一緒でした。
高3の数学となると教えるに教えられないレベルなのですが、別グループの男性は、日本有数の国立理数系の院卒だったため車内が家庭教師のような光景に(笑)。
帰りの新義州の駅でもホームへ降りることができ、キャビンアテンダントのような制服を着た売り子がワゴン車でお土産や飲み物、つまみなどを売っていて買うことができます。
今回の旅をまとめると、北朝鮮は、今の日本と比べるとサービスという概念が違うので完璧を求めることはできません。道中トラブルなどもありましたが、それを含めて私はなかなか楽しめた旅でした。
水もビールも飯もうまい(薄味ですが)。規制もメディアが言っているほどきつくはないし、北朝鮮人民とも触れ合えました。一度は北朝鮮に行ってみたい方は、今がチャンスかもしれませんよ。
40代男性
コリアツアーズより 中国人旅行グループと混同された?高麗ホテルは昨年秋には宿泊OK
ご感想有り難うございます。初日の丹東でご心配やご迷惑をおかけしたようで申し訳ございません。
この点も含めて補足とさせていただくと、本来、日本人訪朝者は個人で観光ビザを取得しているため団体名簿はございません。これは、丹東側でコーディネイトしている担当者が中国人グループと混同していたために発生したものです。
中国人グループは、出発地の丹東から中国人ガイドが同行し、また中国人は朝鮮へビザなしで入国できるため団体名簿を提出することが慣例化しているためです。朝鮮側の入国検査官へ混同した情報が伝えられた可能性があります。通常、日本人旅行者は、団体名簿を求められることはありません。
日本人や他の外国人は、上記のようにビザは個別に取得するため青紙の査証(ビザ)を提出でOKとなります。今後は、このようなトラブルがないように周知徹底します。
また、高麗ホテルの模型を破壊した日本人学生らの影響で高麗ホテルへ最近まで宿泊できなかったという点も、正しくは、最近まではなく、昨年10月、11月には高麗ホテルへ日本人のお客さまも宿泊されています。
昨年来、平壌のホテルは、旅行客が増加に対応するために定期的な補修工事をしています。高麗ホテル、羊角島ホテルも昨年の12月末や3月などは工事のため宿泊できない期間がありました。現在は、両ホテルとも宿泊することができます。ホテルの指定などもできるので、お気軽にお伝えください。
また訪朝された方は、ご感想をぜひお寄せください。これから訪朝したいという皆さまへいい情報になるのではないでしょうか。お待ちしております。
ご質問やお申込みはこちらからお気軽にどうぞ。